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社会性不妊……私たちが「産めない理由」とは?

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「不妊」について、最近では様々な情報を手にいれることができるようになってきました。
仕事との両立など「日常生活」を保ちながら治療ができるように……という視点からの研究や、日々の技術の進歩もあります。

その一方で、「社会性不妊」への対策は随分と遅れているどころか、なかなか進歩が見られない、むしろより困難な状態に向かって行っているのではないか、という声もたくさん聞こえてきています。

1,「社会性不妊」って何?

不妊といえば、女性の場合であれば、子宮や卵巣に何か疾患・トラブルがあり、妊娠できない・しにくい状態になっているような状態が思い浮かぶかと思います。
けれど「産めない理由」は、そうした体の機能を原因としたものばかりではありません。

社会性不妊とは、疾患などではなく「卵子の老化」を主な原因とした不妊状態のことを示す言葉です。
そしてこの社会性不妊は、女性たちが「産みたいのに産めない」と考えてしまうような社会であることが原因で起こると言われています。

2,女性たちが「産めない」と考える理由にはどんなものがあるの?

内閣府が「結婚、出産、子育てをめぐる状況」調査のひとつとして、「理想の子ども数を持たない理由」について調査したことがありました。
こちらは年齢層別の調査だったのですが、どの年齢層でも、1位は「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」でした。
しかも、2位以下と大きなポイント差があります。

お金がかかるにもかかわらず「働きたくても預けられる場所がない」から、という声も多く、収入自体もまた下がってきています。
そのほか、育児にかかる肉体的・心理的負担にもうこれ以上は耐えられない、というような声や、夫の家事・育児への協力が得られないから、といった声もあります。

同調査によれば、6歳未満の子を持つ夫の家事・育児にかける時間は、日本はなんとフランスの半分以下、スウェーデンの3分の1程度しかないことがわかっています。
これらの理由はおそらく、今まさに「社会性不妊」状態にある女性にとっては、どれも頷けるものだったのではないでしょうか。

3,「社会性不妊」、どうすれば予防・解消できるの?

「卵子の老化」への対策は、現在主に「卵子の冷凍保存」などの化学的アプローチから行われています。
しかし、これはあくまで「対症療法」的な手段であって、根本的な解決方法ではありません。なぜなら原因は個人ではなく「社会のかたち」にあるからです。

つまり、残念ながら個人の範囲内での気持ちや努力では、解消できない問題だ、ということです。
「卵子の凍結」など行うことを考えるのであれば、貯金をする、制度や技術について知識をつけておく、などできることは多々あります。

けれど根本的解決のためにできるのは、日々の生活を送りつつ「声をあげる」という、結果の見えにくいことしかないのかもしれない……というのが現状です。
それでも、できることがないわけではありません。少しずつでも改善していきたいですね。

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ライタープロフィール

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佐原チハル
性に関わるユースワーカーを経てフリーライターに。
ノンセクシュアルでXジェンダー。ハニーと二人三脚で子育てに奮闘中。
自分のキュアリは?(女性としての内面磨き)大好きなBL妄想で、日々腐女子力に磨きをかけている。