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女性ホルモンはなぜ子宮や卵巣の機能を操作できるのか

女性ホルモンはなぜ子宮や卵巣の機能を操作できるのか

女性ホルモンは生命活動を維持するための生理活性物質であり、特定の器官に到達して初めて効果を発揮します。
卵巣、子宮に特化したホルモン。それが女性ホルモンと呼ばれる生理活性物質なのです。
人間の体を機能で分類すると、9つの種類に分けられます。

1・運動器
2・感覚器
3・呼吸器
4・循環器
5・消化器
6・神経系
7・生殖器
8・内分泌器
9・泌尿器

ホルモン物質を分泌する器官は内分泌器なのですが、女性ホルモンに関しては卵巣が生殖器としての機能と同時にホルモン合成の役割も担っています。
女性ホルモンに分類される「エストロゲン」と「プロゲステロン」は、全身に影響をもたらす物質です。

女性ホルモンにはそれぞれ、子宮内膜を厚く育てたり、子宮内膜を整えたりという働きがあります。
双方の分泌量が増減すると、女性は体全体が変化して妊娠できる状態になるのです。

女性ホルモンに関しては限定的な範囲以外にも影響が大きいので、子宮や卵巣に働きかけるとともに、婦人科系器官を取り巻く環境をも操作できる多機能性のために、子宮や卵巣の機能を左右できるのだと考えていいでしょう。

逆に言うならば、子宮や卵巣に特化した生理活性物質にはそれだけの働きが必要だったのかもしれません。

生理は排卵に伴って起こる現象であって、つまるところは妊娠できるように体を作り替える準備をし、それが不要として解除されたことを示すものです。

性腺刺激ホルモンによって卵巣から発したエストロゲンとプロゲステロンは、卵巣自体と子宮に作用して環境を作り替えながら、全身に波及して「妊娠に耐える身体」を整えようとします。

妊娠しただけ、出産しただけで母の役割は終わらないのですから、生物的な役割に準じて人類は……女性の肉体は、このように進化したのかも知れませんね。

排卵周期で変動する女性ホルモン

女性ホルモン、エストロゲンとプロゲステロンは排卵の前後で分泌量の多寡を交代します。
排卵前にはエストロゲンが子宮内膜の成長を助け、排卵後にはプロゲステロンが子宮内膜を安定させて受精卵の着床を促します。
受胎しなかったことが認識されると妊娠に向けた態勢が解除され、子宮内膜が排出される月経が始まるのです。
卵巣と同じように、脳の視床下部から送られる指令に従って生理活性物質を合成している器官があります。内分泌系の仲間、甲状腺です。

首の前部にある甲状腺で作られるホルモン物質は甲状腺ホルモンと呼ばれています。
「サイロキシン」と「トリヨードサイロニン」の2種類。
いずれも新陳代謝を促進したり、胎児の発育を促したりする重要な物質です。

ホルモン単独では「ホメオスタシス」は守れない

女性ホルモンはなぜ子宮や卵巣の機能を操作できるのか

物理学では「列車の法則」として知られている法則があります。
それは、何事も初動には維持よりも巨大なエネルギーが必要だと言うものです。
多少サイクルなどの乱れがあったとしても、維持継続にかかる労力やエネルギー、コストは、初動にかかるコストに比べれば大したことはありません。

人体ではそれが「ホメオスタシス(恒常性)」として起こっています。
生まれてから爆発的に細胞分裂を繰り返して成長し、大人になってからはひたすらの「維持」と「補修」です。
細胞の新陳代謝は恒常性の鍵であり、女性ホルモンの働きを十分に行き渡らせるには甲状腺ホルモンその他の多様な生理活性物質の過不足ない合成が必須。

これこそが、妊活が「生活全般」に改善を求める理由です。
いまや多くの女性が取り組むようになった妊活は、不妊治療をも内包する極めて広大な領域を範疇にしています。

妊活という言葉にすれば「妊娠するための活動」に限定されますが、医師によれば妊活は「妊娠できる肉体をつくる」ことなのだとか。
妊活や不妊治療は新たな生命の誕生を約束するものではありません。
ただし、理想的な妊活を実施できれば「必ず健康になる」と言われています。

女性ホルモンがただしく分泌されて、正しく反応する子宮と卵巣、そしてその他の臓器、器官の連携を維持するための、大きなスパンで見た健康法。
生理痛のない強く健やかな女性は、きっとこうした大きな視野が作るのでしょう。
女性ホルモンが子宮と卵巣を操作し得るのは、その割り当てだからと言うほかありません。

ですが、その効力を全身に行き渡らせるのは「健康」なのだということを、ぜひ覚えておいていただきたいと思います。
卵巣と視床下部はお互いに情報伝達を繰り返しており、女性ホルモンの分泌量が不足すれば視床下部から再び増産の指示が発信されます。
しかし、ストレスなどの要因があると視床下部の反応が弱くなって適切に動かなくなるので注意してください。

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ライタープロフィール

円谷円谷ミナミ
基本的に斜めの姿勢で世の中を見つめるフリーライター。
性的思考はボーダーレス。ただし多少女性に甘い。
自分のキュアリは?(女性としての内面磨き)(沈思黙考・無言実行)
”秘すれば華”を人生を通して実現する方法を模索している。
乙女の窓辺~女性にまつわる、うわさの検証~の四コマ連載中