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【不妊治療】不妊症の定義・新基準適用は8月より

【不妊治療】不妊症の定義・新基準適用は8月より

不妊症を抱える夫婦は現在6組に1組で、約50万人が不妊治療に挑んでいるとされていますが、今年2015年夏を境として、一挙に治療人口が急増する可能性が出てきました。

これまで不妊症とされるのは、特に避妊措置を行っていない夫婦が、通常の性生活を送っていても2年以上妊娠しないというのが基準でしたが、日本産婦人科学会においてこの期間を見直す案がまとまったのです。

晩婚化、晩産化が進み少子化に歯止めがかからない現状を踏まえて、不妊治療を必要とするカップルに少しでも多く可能性を作ろうというのがこの案の目的としてあります。

欧米の生殖医学界では不妊症が認められるまでが1年間と定められており、これを一般的なとして定義を改めることになりました。

もちろん、最初から卵巣や精巣に異常があって医学的処置が必要と診断された場合は期間を問わず「不妊症」と認められます。
この期間短縮案は今年8月にも正式に決定する方針だそうです。

世界でも突出して多い40代の不妊治療患者

日本の不妊治療にまつわる状況として、世界的に見て非常に特異だと言われるのは、治療人口の年齢層です。
現在不妊治療に対して公的助成金を受ける年齢制限が16年度から42歳に設定される移行期間となっていますが、それは日本の不妊治療人口の高齢化を憂慮してのものだと言います。

2013年度の記録において、日本の初診不妊患者の平均年齢は39歳であり、体外受精を受ける年齢になるとさらに上がって41.7歳でした。
年齢を反映せずに平均値を出せば体外受精の妊娠成功率は20%まで伸びますが、年齢が上がるにつれて数字は下がり、40歳では7%、44歳では1%にまで落ちます。

治療に伴う身体的負担は非常に大きく、体外受精、顕微授精など助成対象になる先進的な不妊治療ではより一層体力の消耗が激しくなります。
高い年齢層の女性は不妊治療の術式により健康を損ね、その後の人生に後遺症を抱えるリスクまでもが高くなるのです。

切実に子供を望んで不妊治療に挑む女性が自ら断念するのは難しいでしょう。
それに、望みがある限り治療を受けるのは個人の自由なのではないか、とも思います。

なぜならば、自分の健康と経済にリスクを負い、自己責任において挑むのであれば、その治療を受けるのは個人の権利だとも考えられるからです。
とはいえこの考え方でいけば、助成を受けられないけれども治療を望む方々の間で、経済状況による医療格差が生まれてしまうことになりかねません。

あくまで私見ではありますが、もしこのように助成の制限を設けるとしたら、治療の成果を期待できるかどうかの個別判定によって定めるべきなのかもしれない、と思うのです。

いつか必ず全ての女性が迎える更年期ですら、一定の年齢でやってくるものではないのですから。
生殖機能には個体差があります。
例え一定の年齢に達したからと言って全員が生殖機能を失うわけではないのです。

政策の一環として限度を定める必要があるのだとしても、可能性を残した女性が妊娠、出産の機会を奪われるような悲劇が発生しないことを願っています。

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ライタープロフィール

円谷円谷ミナミ
基本的に斜めの姿勢で世の中を見つめるフリーライター。
性的思考はボーダーレス。ただし多少女性に甘い。
自分のキュアリは?(女性としての内面磨き)(沈思黙考・無言実行)
”秘すれば華”を人生を通して実現する方法を模索している。
乙女の窓辺~女性にまつわる、うわさの検証~の四コマ連載中