トップページ > 妊娠活動 > 「赤ちゃんに優しい家族・企業」の5か条とは?~子どもを望む「家族」に知ってほしいこと~

「赤ちゃんに優しい家族・企業」の5か条とは?~子どもを望む「家族」に知ってほしいこと~

「赤ちゃんに優しい家族・企業」の5か条とは?

今、日本は「産みにくく」「育てにくい」社会だと言われています。
産婦人科、および産科の減少と、保育園の不足問題。少子化。晩産化。不妊症率の増加。すべてがそれを証明していると言えるでしょう。

そんな中、近年少しずつ認識されるようになった新たな問題が、子どもとの向き合い方を知らない大人たちの存在です。
子育ては夫婦二人だけではできません。
社会全体で子どもに未来を受け渡す「環境」が必要なのですが、残念ながら、社会を構成する私たちひとりひとりに「自分が環境である」という意識が不足しています。

赤ちゃんに優しい社会とはどういうものなのでしょうか。
これからの社会に必要な産後サポートを考える「3・3産後サポートプロジェクト」が開催したキックオフフォーラムで定められた「赤ちゃんに優しい家族・企業」の5か条を、参考としてご紹介します。

「赤ちゃんにやさしい家族 5カ条」
1.産後の女性のカラダについて知識を深めます。
2.赤ちゃんがいる生活をイメージし、父親の育休取得を含め、産後3カ月のサポート計画を、祖父母を含めた家族で立てます。
3.妊娠中に産後ケア、子育て支援情報の収集、見学をし、産後、家族の手では足りない場合は、外部サービスを利用します。
4.妊娠中から早起きを心がけ、朝ご飯を家族で食べます。
5.妊娠中から夫婦・家族で近所を散歩し、産後1カ月健診でOKがでたら赤ちゃんも一緒に散歩します。

※ハフィントンポストより
http://www.huffingtonpost.jp/2015/11/11/3-3-sango2_n_8539196.html

改めて「社会のあり方」を考えなければならなくなった理由

改めて「社会のあり方」を考えなければならなくなった理由

自然妊娠が望めない夫婦でも、不妊治療という現代医療の可能性があります。
しかし、不妊治療にはさまざまな壁があって、不妊治療をしたくてもできないという夫婦が少なくありません。
不妊症の種類に「社会性不妊」があるのですが、これこそ現代日本が抱える問題の一端を表す重要なファクターです。

社会性不妊とは、生活や仕事、人間関係など、夫婦を取り巻く「社会性」の要因が妊娠を阻んだ結果として起こる不妊のこと。
器質的には問題がないのになぜか子供子どもが生まれない。そういう夫婦については社会性不妊だと考えられます。

体力の消耗が激しい仕事や、ストレス過剰な職場、拘束時間が長すぎたり、女性の妊娠に配慮を得られなかったりする職場でよく起こります。
この、「よく起こる」こと、それ自体がおかしいのです。

社会の中で重要なポストを得ている女性ほど社会性不妊に該当する割合が増えます。最も出産平均年齢が高く、かつ、生涯未婚率が高い女性の職業は「医師」なのだとか。
女性には子どもを産める年齢の限界がありますから、会社や状況が求めるままに働いた結果婚期を逃す。
または、や出産適齢期を逃すといったケースが頻発しています。

近年は子供子どもの教育段階で「出産適齢期」などの問題が組み込まれ、若い世代ほど結婚や出産を早期に考えようという傾向があるようです。

そこで社会から取り残されがちな狭間の世代が、今の20代と30代、40代。
40代は妊娠、出産から子育てまで考えると本当にぎりぎりの世代ですが、厚生労働省の不妊治療助成事業でも助成対象として認められています。

例えばです。
不妊治療助成事業について、同性の間でも意見が分かれます。
例えば、以下のような声が女性向けのSNSサイトに上がっていました。

不妊治療助成事業に対する議論

20代・女性
実家のサポートを期待できないので、結婚した今でも必死に働いてお金をためている。
いつか子供子どもが欲しいと思って。
30を過ぎてから子供子どもが欲しいと思った時、自分に国の不妊治療支援を受ける資格がないとは思えない。

20代・女性
子どもを産みたいのであれば20代のうちに産んだほうがいい。
不妊治療の助成費用があるならば国はそのお金を幼稚園や保育園を増やすために使ってほしい。

20代・女性
自分の妊孕力を守るための努力を何もしなかった人に不妊治療の補助金を交付するのはどうかと思う。私は20歳で卵巣を摘出した。自然妊娠は難しいからずっと通院してきた。その経験から、本来ならば産める体だったのに、自分で粗末にして不妊症になった人にまでは同情できない。

40代・女性
産みたくても20代のうちに産めるとは限らないし、不妊治療助成事業をなくすわけにはいかないと思う。

30代・女性
助成金のサポートを受けても不妊治療にはやはりお金がかかる。
夫婦共働きでも暮らしはきつい。
私たちは子どもが欲しいと思っているけど、無理して治療して生まれたところで、子どもに満足な暮らしをさせてあげられる自信がないです。不安が強い。

このように、同じ女性の間でも不妊治療や不妊治療助成事業に対するとらえ方は大きく異なります。
不妊治療そのものに対する否定、肯定。不妊治療助成事業に対する否定、肯定。
本人の立場や経験によって、同性間でも意見は激しく対立してしまうのです。
それぞれがそれぞれの立場で余裕をなくし、自分を守るために必死になっている様子がうかがえますね。

日本に広がる「妊婦」への無理解

さらに視点を広げて日本社会の影を見つめてみると、「妊婦」への不寛容が顕在化している状況が分かるはずです。
例えばマタニティーマーク。
「妊娠していますよ」と示すステッカーですが、これは本来ならば優先席に座りやすくするなど、周囲からの理解を求めるものでした。

しかし今、見知らぬ通りすがりの人からの攻撃を恐れてマタニティーマークを使用できないと言う女性が増えています。
マタニティーマークを付けた結果、公共交通機関でお腹を殴りつけられたり、突き飛ばされたり、足を引っかけられたりといった被害が相次いだのです。
ツイッターでそれらの書き込みが拡散され、加害者を非難する声が盛んに発信されました。

人が人の考え方を変えることは難しいですし、特に人が集中する地域ではさまざまな考え方、とらえ方をする多数の人間が町を行き交います。意見の対立が起こったからといって全員を説き伏せるわけにはいきません。また、それが可能だとも思えません。

本人が関心を持たなければ、妊娠や子育て、赤ちゃんのことに関する知識を吸収することは難しいでしょう。だからこそ、せめて子どもを望む夫婦、夫婦を取り巻く家族、友人、知人といった範囲から、知識の共有を初めていただきたいと思います。
何事も小さな1歩から。

今日の1歩が未来を照らすともしびになると信じて、目の前の大切な人と手を取り合うところから始めてみませんか?

関連記事:男性不妊治療をサポートしてくれる自治体の活用を考える
現代の不妊治療が抱える「問題点」を考えてみよう!
女性の妊娠を阻む社会要因を考える
不妊治療を始める時、最初に立ちはだかる壁は「社会」そのもの!?

ライタープロフィール

円谷円谷ミナミ
基本的に斜めの姿勢で世の中を見つめるフリーライター。
性的思考はボーダーレス。ただし多少女性に甘い。
自分のキュアリは?(女性としての内面磨き)(沈思黙考・無言実行)
”秘すれば華”を人生を通して実現する方法を模索している。
乙女の窓辺~女性にまつわる、うわさの検証~の四コマ連載中