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卵子ドナーになるには危険がつきもの?

卵子ドナーになるには危険がつきもの?

こんにちは、佐原チハルです。
10組に1組の夫婦が不妊であると言われている現代では、不妊治療に苦労している家族・友人が身近にいる……という方も少なくないかと思います。
そうした話を聞いて「自分にも何かできることはないか」と考える方も、いらっしゃるかもしれませんね。
そんな中で「精子バンク」の話を聞いた方であれば、「卵子にもそういうものがあるのでは?」と考えたりもしたのではないでしょうか。

1、“卵子ドナー”についての日本の状況は?

利用状況が活発とまでは言えませんが、精子には精子バンクがあります。
しかし卵子の場合、精子バンクほどの利用をされているものはまだ、日本には存在していません。
卵子提供という治療がないわけではありません。

家族を相手とした卵子提供が行われたことは日本でもありますし、家族間に関わらない、卵子ドナーを求めるような動き・試みもあります。けれど未だ大々的ではありませんし、問題も多くあると言われています。
なぜなら精子とは違い、卵子の場合、採取にリスクがあるのです。

2、卵子を採取するリスクとは?

卵子を採取するリスクとは?

最近では、いわゆる“卵子の老化”によって妊娠しにくくなる『社会性不妊』への対策として、自分の卵子の冷凍保存を考える人が出てきています。
卵子提供ドナーとなる場合も、基本的には同じような処置を行うことになります。

採卵自体は、長時間はかかりませんし、それほど難しいものではないと言われています。
けれど、医療行為である以上、リスクが伴います。
採卵を行う際には、排卵誘発剤を使い、通常時以上の卵子を成熟させます。
体の外から卵子に針を刺し、そこから吸い出す形で採取するのです。

もし排卵誘発剤の使用で、卵子が作られすぎてしまうようなことがあれば、卵巣が膨れ上がってしまったり、体内に水がたまってしまったり、腎不全などの症状を引き起こしてしまうこともあります。

針を刺す際に事故が起きれば、多量の出血をしてしまうこともあるかもしれません。
これらは高い可能性であるとは言えませんが、無視をしたり、軽く考えたりしていいものでもありません。

3、卵子提供ドナーになる条件は?

日本で卵子提供が行われる場合、基本的には“家族が無償で提供する”形がとられています。
ただし、精子と同様にドナーを募集し、提携クリニックで顔見知りではない第三者に提供する試みもあります。

たとえば、卵子提供登録支援団体である『OD-NET』では、
・原則35歳未満で、既に子のいる成人女性
・配偶者の同意が必要
・血液検査や、3回以上の臨床心理士によるカウンセリングを受ける
などをはじめとした、いくつかの条件が設けられています。

採卵回数や、子どもの「出自を知る権利」についての項目もあります。
人によっては「厳しい」と考えられることもあるこれらの条件ですが、条件の妥当性や、ドナー自身・ドナーの家族へのリスクが考慮しきれていないなどの指摘もされています。
日本での卵子ドナー登録は、まだまだ未発達である、というのが現状なのです。

リスクや法整備の不足などを考えれば、卵子ドナーになるのは、あまりオススメできる方法ではありません。
不妊で悩む家族・友人らの力になるには、まずは他の方法で支えることを考えることが大切です。

けれどもし、ドナーになって欲しいと言われたら、その時にはしっかりと考え、決断できるよう、まずは「知っておく」ことが重要なのかもしれません。
そうした要望に応えるにせよ、断るにせよ、納得してできることが大切ですね。

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ライタープロフィール

佐原チハル_プロフィール写真

佐原チハル
性に関わるユースワーカーを経てフリーライターに。
ノンセクシュアルでXジェンダー。ハニーと二人三脚で子育てに奮闘中。
自分のキュアリは?(女性としての内面磨き)大好きなBL妄想で、日々腐女子力に磨きをかけている。