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現代の不妊治療が抱える「問題点」を考えてみよう!

現代の不妊治療が抱える「問題点」を考えてみよう!

近年の日本では「妊活」というワードの普及が進むとともに、妊活を始める女性がすっかり一般的になりました。
かつては不妊治療も限られた人々が利用していたものですが、高額な費用や治療の負担などを軽減する公的支援や技術向上の後押しを受けて、治療の受診者も増加傾向にあります。

今や妊活を経験している女性は全体の1割。
不妊治療に至っては、夫婦の7組に1組、あるいは6組に1組が取り組んでいるのだとか。
詳細な統計データが存在するわけではないので、あくまで実測値に過ぎません。
しかし、実態を把握するための手がかりとしては十分な数字なのではないでしょうか。

不妊治療、特に高度先進医療の力を借りて出産に至ったケースについては「特殊出生率」という統計上の枠組みが適用されます。2015年に発表されたデータによると、この特殊出生率は合計1.42でした。
前年比0.01ポイント低下で、9年ぶりの下落傾向だったのだとか。

今、私たち女性が妊娠と出産を考える時、その後のさまざまな「壁」が巨大な障害となって未来の見通しを遮っています。
上手く妊娠でき、問題なく出産できたとして、その後の仕事は?
働いている間に誰が子どもの面倒を見てくれるの?
そして、さらにその先は?

考えるべきことは山積し、解消しようのない不安が次々と押し寄せて問題が絶えません。
むしろ、社会の変化を鑑みるとどうやって前向きになればいいのかわからないほど。
それでも自分自身に目を向けた時、手を取りあうパートナーを思って妊娠する道を選びたいと望む、そういう女性が多いのです。

現代の不妊治療が抱える「問題点」を考えてみよう!

不妊治療を始めた時、女性が最もストレスを感じるのは仕事と治療で板挟みになった時だと言います。
治療の内容によっては仕事を優先できるかもしれませんが、排卵周期に合わせた検査など、どうしても拘束時間が限定されるものについては仕事を後回しにせざるを得ないでしょう。
積み上げてきたキャリアに誇りを感じていたとしたならば、この板挟みは大きなストレスになるはず。

実際、不妊治療を受けた女性の9割が仕事との両立に悩んだという調査結果が発表されています。
しかも、公的な助成を受けていたとしても不妊治療には高額な費用が必要です。
治療を受けるには仕事を続けなければならない。

それなのに、身体的な負担も大きく時間的な事由度も減って思うように仕事に身が入らない。
半休や有給を治療のために取得しなければならないシーンもあると思われます。

そうなると、不妊治療に理解がある職場かどうかが不妊治療の成功率を大きく左右するわけで、治療と仕事、どちらを優先するか迫られる事態に陥る可能性も覚悟しなければなりません。
また、たとえ転職して治療のための態勢を万全に整えたとしても、「不妊治療は万能ではない」のです。

器質的な問題がある女性。
精子や性機能に問題がある男性。
年齢の問題で生殖能力を失った女性。

努力が実らないケースも多々あります。
不妊治療は確かに不可能を可能に変えた奇跡的な現代の技術です。
先進医療に支えられた高度な治療法によって、“生まれなかったかもしれない子ども”に恵まれた夫婦は数えきれません。

それでも、400万、500万とお金を費やして、気力体力を擦り減らして取り組んだのに願いが叶わなかった夫婦の方が多いのです。
奇跡の価値は計り知れませんが、その価値に見合った代償を差し出すことになる。
これこそが、現代の不妊治療が抱える問題なのだと思っていいでしょう。

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ライタープロフィール

円谷円谷ミナミ
基本的に斜めの姿勢で世の中を見つめるフリーライター。
性的思考はボーダーレス。ただし多少女性に甘い。
自分のキュアリは?(女性としての内面磨き)(沈思黙考・無言実行)
”秘すれば華”を人生を通して実現する方法を模索している。
乙女の窓辺~女性にまつわる、うわさの検証~の四コマ連載中