トップページ > コミュニケ―ション > セックスを楽しむ > 濡れないのは更年期だから? ~濡れない原因とその改善策

濡れないのは更年期だから? ~濡れない原因とその改善策

前回は更年期の体の変化について書きましたが、年齢を重ねていくと、もともと濡れ易い体質だったものが、急に愛液の出が悪くなってしてまって、セックス時に痛みが生じて困るなんてことがあります。

若い頃はセックスの時に何の努力もなく十分な潤いを得ることができた人でも、徐々に年齢を重ねるにつれて、濡れ度合いが悪くなっていくのはある程度は仕方のないことのようです。

shutterstock_114041497

濡れが悪くなる原因として一般的に考えられるのは、妊娠や出産後の授乳だったり、糖尿病などの病気にかかったりと、身体の変化によるもの。
更年期の典型的な症状でもあります。

また、年齢を重ねたことによってセックスがマンネリになってくると、倦怠感によっても濡れが悪くなります。

盲点ですが、鼻炎薬などある種の医薬品は、分泌液が出づらくさせたり、粘膜を乾かしたりする作用があって、濡れ度合いを大きく作用するので要注意です。

そもそも女性の体は、ホルモンバランスが一定ではなく、性欲にもムラがあったりするので、若く健康で普段は濡れ易い女性でも、全然濡れないような日があっても自然なことです。

「あれ?なんか濡れてこないけど、どうしちゃったんだろう?」と必要以上に心配したり、「あ~、やっぱり今日もまた濡れないや」などと思いつめてしまうと、濡れないことばかりに意識が集中してしまい、それが逆にプレッシャーとなったり、セックスに集中できなくなったりして、さらに濡れなくなるという悪循環になってしまうことがあります。

その日のホルモンバランスや体調がベストではなかったりして、たまたま濡れないというだけなのに、それを大げさに考えてしまうことによって、たまたま濡れない状態が、ずっと濡れない状態へと固定してしまったら悲惨ですよね。

たとえ濡れが悪いことが何度か続いても、「今日はたまたまそういう日だったんだろう」と 軽く流しておく方がいいのです。

結局、濡れる濡れないは、その女性の気持ちによるところが大きいので、セックスの際には不安や緊張をなるべく取り除いてあげて、リラックスした状態を作り出すことが一番大切といえます。
ちゃんとリラックスできているのに、加齢による身体の変化によって濡れが悪くなっているような場合には、病院に相談する前に、これからお話するような自分でできる改善策をまず試してみると良いかもしれません。

ここで改善策のお話に入る前に、そもそも愛液とは一体何でしょうか。
ラブジュースとも称される愛液ですが、その成分や分泌箇所はいくつかあって、膣口近くにあるバルトリン腺から分泌されているバルトリン腺液
膣壁からジワジワでてくる膣液。

そのほかスキーン腺液、膣内分泌物、子宮頸管粘液、汗などが混ざり合ったものの総称が「愛液」ということになります。
この中で一番重要と考えられるのが、膣液の分泌
なぜなら、セックス時の性器の摩擦を膣液が緩和してくれるからです。

愛撫の時には濡れても、その後だんだん乾いてきてしまうケースでは、バルトリン腺液ばかり出て、膣液の出が悪いと考えられます。

膣内の壁から出てくる膣液は、血液の中の血漿(けっしょう)が主成分で、骨盤などの血管を通る血液が膣壁からにじみ出たものなので、膣液とはつまり、 もとをたどれば血液なのです。

ここまで言えば、膣液を増やすためには膣周辺の血液の流れを良くすればいい、ということはなんとなく理解できますよね。

血流を良くするために、まずなにはともあれ冷え性の改善に努めましょう。
生姜湯を飲んだり、半身浴をしてみたり、身体の冷えを取り除くためにできることは色々とあるはずです。
仙骨を中心とした腰回りを、押したりもんだりマッサージしてみるのも良いです。

また、ピラティスやヨガを日常的に行うのも悪くないでしょう。
特にセックスの前には、股関節のストレッチをしておくのも効果的です。
そして忘れてはならないのが、血流を良くするために、こまめに水を飲んで十分に水分補給を行いましょう。

このようにして血液循環が改善されれば、肉体的には濡れるための下準備は万端ということに一応はなります。

ただ、濡れるという現象は、性的刺激を感じ、性的興奮があって初めて起こるものなので、それらがなければ、濡れる量自体はなにも変わらないのです。

いつも性的興奮を与えてくれるパートナーがいれば問題ありませんが、そんな幸運な人ばかりではないと思うので、ある程度は自助努力が必要かもしれません。

セックスという行為を自ら楽しみ、自分の心身をセックスモードにもっていく
ことができるように、喘ぎ声をおもいっきり出してみるとか、アダルトグッズを使ってみるとか、色々と自分でやってみると良いでしょう。

そして、思いつく限りの努力をしてもまだ濡れない場合。
そんな時には、濡れないものを無理に濡れるようにしようと意固地になるよりも、濡れない状態でもセックスを楽しめるように工夫する方が、心身共に負担が少なくて済みます。

市販のローションを愛液代わりに使ってみましょう。
その刺激によって、本当に濡れるようになるかもしれませんよね。

関連記事

更年期セックス ~身体の変化と上手に付き合うには
何歳までセックスできる?高齢セックスの実態
今さらどう誘う?セックスレスからの妊活の始め方
年齢を重ねても楽しめる!高齢セックスを充実させるポイント3つ

ライタープロフィール

TOMO
長く海外生活を経験し、国際情勢に精通。美食&美酒、ファッション、旅をこよなく愛する。
現在は東京在住。翻訳家&ライターとしても活躍中。
自分のキュアリは?(女性としての内面磨き) 知的好奇心を持ち続けて日々を生きること。