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膣のゆるみは「疲労」と「加齢」が原因で起こる

膣のゆるみは「疲労」と「加齢」が原因で起こる

経産婦でもないのに膣がゆるいと、経験豊富だと誤解されることがあります。
しかし、実際にはむしろ、「使わなかった」ためにゆるんでしまうケースの方が多いようです。

というのも、膣は筋肉によって形成されている袋状の器官であり、加齢によって筋肉組織が薄くなったり、弱体化したりした時にゆるくなるのです。
それ以外の原因としては、筋肉が回復速度を超えて疲労した場合に、挿入された男性器を締め付けられずに「ゆるい」と思われてしまいます。

こう考えると、確かに女性器を酷使していればゆるいと判定される可能性は皆無とは言えません。
しかし、常時酷使し続けるような環境でもない限りは、疲労によるゆるみはそうそう起こらないでしょう。
つまり、基本的には膣のゆるみの原因は「加齢」なのです。

なぜ加齢で膣がゆるむ?

女性の身体は一般的に20歳をピークとして、その後は老化が始まります。
女性ホルモンの分泌量も30代で下がりはじめ、細胞の代謝がゆるやかになって、筋膜や真皮層が薄くなっていくのです。
膣は筋膜そのものですから、加齢による組織の衰えがそのままゆるみとして表れると考えられます。

加齢そのものは、誰一人逃れることができません。しかし、更年期に至った女性のすべてが膣のゆるみから尿漏れを起こすとは限らないのです。

このことから、健康を意識した生活や、膣周辺の筋トレによって機能の劣化を緩やかなものに留められる可能性には検討するだけの価値があると考えられます。

膣がゆるむと「尿漏れ」などの問題もついてくる

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更年期の女性が抱えるデリケートゾーンの悩みは、尿漏れや膣の乾燥、ホットフラッシュなどが代表的です。
膣乾燥症やホットフラッシュのような症状を膣のゆるみがもたらすと言ってしまうと語弊がありますが、女性ホルモンの分泌量減少に伴って同時に起こる現象としては共通したものではあります。

冷静な自己判断が難しい「イライラ」「鬱」「無気力」などの精神症状。
気温に関係なく汗が噴き出す「ホットフラッシュ」による火照り。
疲れやすく、どんなに休んでも回復が思わしくない。

あるいは、高血圧や免疫力の低下、骨密度の低下、その他成人病など、同時並行的に進行する可能性が高い病気疾患は数えきれないほどあります。これらのすべてを把握するのは難しいでしょう。
ただ1つ確実なのは、膣のゆるみを防ぐ健康習慣は、さまざまな病気リスクを軽減する取り組みでもあるということです。

膣の潤いを維持し、ゆるみを予防する生活

膣のゆるみや乾燥を予防するには、膣トレを導入しつつ、生活そのものをコントロールする必要があります。
例えば肥満、便秘、睡眠不足なども膣の状態を悪化させる要素です。
「よりよい身体を作る」には、衣食住や社会生活まで、あらゆる側面からの改善を考えなければなりません。

■食生活について
1日の塩分摂取量、カロリー数、栄養バランスを考え、特に食物繊維と水分摂取を忘れないようにしてください。
便秘になれば骨盤底筋群の働きを弱めることになります。
理想は1日3食を定期的に摂ること。身体にリズムを作ってください。

■生活習慣について
睡眠不足、喫煙などの習慣がある方はその必要性を見直すべきでしょう。
喫煙は血行不良から膣および女性器全体の状態を悪化させますし、睡眠不足は細胞の生まれ変わりを阻害し、老化を促進します。

■膣トレについて
膣トレとしての運動は、膣ボールなどを利用する方法、あるいは隙間の時間を使って膣から肛門にかけて力を入れたり抜いたりを繰り返す方法が一般的です。
1日3分程度から始めるといいでしょう。

特に注意すべきは睡眠時間です。
夜9時以降、人の身体は1日のダメージを補って回復する態勢に入ります。
さらに0時以降には身体の内側の回復に重要な時間なので、なるべく早寝早起きの習慣を身に着けるようにしてください。

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ライタープロフィール

円谷円谷ミナミ
基本的に斜めの姿勢で世の中を見つめるフリーライター。
性的思考はボーダーレス。ただし多少女性に甘い。
自分のキュアリは?(女性としての内面磨き)(沈思黙考・無言実行)
”秘すれば華”を人生を通して実現する方法を模索している。
乙女の窓辺~女性にまつわる、うわさの検証~の四コマ連載中